FABEトーク(ファブトーク)とは
FABEトークとは、お客さまに提供する商品やサービスをF、A、B、Eの順番に話すセールストークの手法です。
FABE分析で分析した結果をFABEトークとしてF、A、B、Eの順番に話すのです。
FABEトークの順番でお客さまに伝えた方が、お客さまにその商品やサービスの価値をきちんと伝えられます。
その結果、商品やサービスが売れ、売上アップ、成約率アップにつながるのです。
なんだそんなことか、と思われたかもしれませんが、ノートパソコンのレッツノートを例にFABEトークを具体的に見てみましょう。
レッツノートのFABEトークの例
ノートパソコンのレッツノートを例にFABEトークをしてみます。
※FABE分析のコラムを読んでいない方は、FABE分析のコラムを読んでからこちらの話を聞いてください。
レッツノートのF(特徴)は、強くて軽いマグネシウム合金を採用していることです。
レッツノートのA(メリット)は、衝撃や圧迫に強いということです。
レッツノートのB(価値)は、満員電車の圧迫にも耐えられることです。
レッツノートのE(証拠)は、満員電車の圧迫圧力に相当する980N の加圧振動試験を実施し、それに耐えているという研究機関のデータです。
レッツノートの価値をFABEトークで説明する
レッツノートをFABEトークで説明するとこうなります。
レッツノートは、他社では使用されていない強くて軽いマグネシウム合金を使用し作られています。
だからレッツノートは、他社製品比べても衝撃や圧迫に強いノートパソコンです。
よって満員電車の中で圧迫されても壊れることがありません。
こちらの研究機関のデータのように、満員電車の圧迫圧力に相当する980N の加圧振動試験をしても壊れていません。
このようにFABEトークのF、A、B、Eの順番で説明されるとスムーズに商品・サービスの価値をお客さまに伝えられます。
FABEトークの落とし穴
FABEトークのセミナーでは、レッツノートを例に以上のような話をします。
私の説明がいいのか、お客さまは、いいテクニックを学んだと喜んでくれます。
しかし、そこにFABEトークの落とし穴があるのです。
しつこいようですがもう一度言います。
お客さまは、商品・サービスから得られる価値にお金を払います。
お客さまが求めている価値は?
テクニックを学ぶと往々にして基本的なことを忘れるのです。
私はその基本的な事柄、基本的な心構えをマインドセットという風に言っています。
私がこのFABE分析、FABEトークで伝えたマインドセットは、
「お客さまは、商品・サービスから得られる価値にお金を払う。」ということと
「お客さまが何に価値を感じるかは、お客さまによって異なる(異なることがある)。」という2点です。
FABEトークで、商品・サービスの価値は伝えられます。
しかし、そもそもその価値がお客さまにとっての価値なのかどうか。
その点をFABEトークでは触れていないのです
そこにFABEトークの落とし穴があるのです。
マインドセットができていないと、いいテクニックを聞くとテクニックばかりに目が行ってしまい、肝心な基本的なことマインドセットを忘れるので、テクニックが生かせなくなります。
最初にすることは、お客さまが何に価値を感じているか知ること
FABEトークの前に、
お客さまがどんな価値を求めているのか
お客さまが何に価値を感じるのか
お客さまが何に価値を感じているかを知ることです。
例えば、電気店の店頭に並んでいるノートパソコンを見ていたお客さんが、レッツノートの前で止まって、ポップを読み始め、レッツノートに触って操作したとします。
なんと話しかけますか。
FABEトークだから、最初はFの特徴を言うんだよな。だからレッツノートの特徴を言わなければ。
違いますよね。お客さまの価値を聞きだすのです。
落としてノートパソコンを壊したことがある。満員電車の中で押されて液晶をだめにしたことがある。
そういったことを聞き出し、お客さまが何に価値を感じているかを知るのです。
そして次に、その価値であるBにつながるF、AからFABEトークの手法を使うのです。
マインドセット
「お客さまは、商品・サービスから得られる価値にお金を払う。」
「お客さまが何に価値を感じるかは、お客さまによって異なる。」